明晰夢日記

Lucid Dream Diary

MILD(明晰夢誘導法)を象徴するヒーローイメージで、穏やかに眠る人と夢と現実の境界をぼかすデジタル時計、記憶に訴えるシンボルが描かれ、明晰夢へと誘う変容の旅を体現しています。

初心者でも46%の確率で明晰夢に成功するMILDのやり方

「明晰夢を一度も見たことが無い…」 「ここ最近は一度も明晰夢に成功してない…」

明晰夢へのチャレンジで最も難しいのは最初の1回目の明晰夢を見ること。 一生のうち何百何千と明晰夢を見る人もいれば、明晰夢を一度も見ないまま一生を終える人も存在すると言われています。

「自分が一度も見ないままの人間だったら…」と悲観する方もいるでしょう。 そんな方もご安心下さい。

今回ご紹介するテクニック「MILD」は、1週間で46%もの人が明晰夢を見ることに成功した方法です。 嬉しいことに、初心者の人にこそ高い効果があると実験で解明されました。

さらに私が実際にこの方法を行い、明晰夢の成功率を上げられると感じた方法も併せてご紹介します。

目次

MILDテクニックの概要と研究データ

コンピューターモニターに表示された株式市場の分析グラフ、明晰夢の可能性やMILDテクニックの効果を表すメタファー

MILD(Mnemonic Induction of Lucid Dreams)テクニックは、意識的な自己暗示を使って明晰夢を誘発する方法です。

このテクニックは、寝る前に「次に夢を見るとき、それが夢だと自覚する」という意図を繰り返し自分に言い聞かせることに基づいています。

この自己暗示は寝ている間の潜在意識に働きかけ、夢の中での自己認識を高める効果があります。

アスピー博士が行った明晰夢の成功率を調べる実験

これまでも明晰夢について研究されていましたが、明晰夢の成功率を上げる効果的かつ安定した方法は確立されていませんでした。

そこでアスピー博士は、明晰夢の成功率を上げる道具や薬物を使わない方法を確立できないかと今回の実験を行いました。

169人の被験者を3つのグループに分け、次の3つの明晰夢誘導テクニックをそれぞれ行わせました。

リアリティチェック法

夢の中で、今が夢か現実かを確かめる動作を習慣にする方法。 手のひらを指でツンツンしたり、手のひらを見るなどの行動を1日に何度も行い習慣にする。 現実では何も起こらないが、夢の中では指が手のひらを貫通したり、指の長さや数が変わるなどして、夢の中にいることが分かる。

WBTB:Wake Back To Bed

二度寝が明晰夢に有効なことを利用した方法。 いつも通りの時間にお布団に入り、睡眠時間がぴったり6時間になるようアラームをかける。 アラームがなったら20分~60分起き、そのあと眠る。

MILD:Memory Induced Lucid Dream


実験は2週間行われ1週目は明晰夢テクニック無しで、2週目はテクニック単体あるいは複数を組み合わせたグループに分け計測されました。

実験の参加者の明晰夢成功率は平均で8%になりました。

この中で3つのテクニックを全て組み合わせた47人は17.4%もの確率で明晰夢を見ることに成功。

そしてMILDを含めなかった人たちの明晰夢の成功率はあまり変化がありませんでした。

この実験で1週間あたり8%の成功率だったのが、MILDを行った被験者だけ17.4%と倍以上の成功率になっています。

このMILD被験者のうち、MILDを行ったあと5分以内に眠ることができた人の成功率はなんと46%にもなったそうです。 46%と言えば約半分の確率で成功していることになります。

2週間の実験期間中にMILDを含め全てのテクニックを組み合わせた方の明晰夢成功率は53%にもなりました。 さらに被験者のうち17%は毎晩明晰夢を見ることに成功したというのです。

これはレム睡眠中の人の目に光を入れるなど外部から介入しない実験で過去最高の結果です。

そしてこの実験でわかった驚くべき結果があります。 それはMILDは初心者にこそ効果が高いということです。

アスピー博士はこう語っています。

「MILD法が特に初心者に適しているとわかったのは、喜ばしいニュースでした。この方法は、明晰夢の経験者にこそやりやすいだろうと思っていましたが、実際はそうではありませんでした」
WIRED:「夢をコントロール」する有効な方法が判明より引用

これらの結果からMILDは明晰夢の経験者はもちろん、一度も見たことが無い初心者にもおすすめの方法です。

明晰夢を実現するMILDテクニック:成功率46%を達成する方法

抽象的なアートワーク、内部に地球儀を含む重なったガラス球体が描かれたMILDテクニックと明晰夢のコンセプトを象徴するイメージ

では早速MILDのやり方を見ていきましょう。 これからご紹介するのはアスピー博士が実験で行った方法と同じものです。

MILDは先ほどご紹介したWBTBのやり方に似ていて非常にシンプルです。

  1. アラームをセットし5時間眠る
  2. アラームで目覚めベッド外で5分間活動する。
  3. ベッドに横になったまま、夢を自覚すると強く意識する
  4. 心の中で「次に夢を見るときは、自分は夢の中にいると自覚する」と強い意志で何度も唱えながら眠りにつく

詳しく見ていきましょう。

1.アラームをセットし5時間眠る

アラームを睡眠時間が丁度5時間になるように設定し眠ります。 睡眠時間が5時間なので、例えば寝つきに15分かかるようなら5時間15分後にタイマーがなるように設定します。

睡眠時間5時間なのは、最も睡眠が深いレム睡眠時に目を覚ますことが狙いです。

人間は眠る際、浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠を交互に繰り返します。 このレム睡眠中に人は夢を見て、ノンレム睡眠中は夢を見ず成長ホルモンの分泌などがされます。

この時レム睡眠が60分から80分、ノンレム睡眠が10分から30分続くのが1つのサイクルです。 1サイクルが約90分となります。

5時間というのは3回目のサイクルのレム睡眠状態の確率が最も高い時間帯です。 そして3回目のサイクルが一度の睡眠中で最も眠りが深いのです。

最も深い眠りのレム睡眠時に起こされると夢を見ていた状態から一気に覚醒します。 すると半分寝ぼけたまま目覚めることとなります。

この夢現状態は明晰夢を見るのに非常に適した状態です。

2.アラームで目覚めベッド外で5分間活動する。

アラームで起床後にベッド外で活動することで頭を覚醒させます。 アスピー博士の実験では、起床後5分の活動で明晰夢を見る確率が最も高くなったそうです。

3.ベッドに横になったまま、夢を自覚すると強く意識する

夢を見た時に「これは夢である」と自覚できると強く思い込みます。 これは非常に重要な項目であり、自分自身で「次は成功する!」と強く思えば思えるほど明晰夢の成功率は上がるのです。

何も意識せず明晰夢テクニックを行っても成功することはありますが、高いモチベーションだと成功率は飛躍的に向上します。

4.心の中で「次に夢を見るときは、自分は夢の中にいると自覚する」と強い意志で何度も唱えながら眠りにつく

自己催眠のように「次に夢を見る時は、自分は夢の中にいると自覚する」と何度も強く確信を持ち繰り返します。 これは自己啓発などでよく使われる「アファーメーション」という技術です。

何度も何度も強い意志で繰り返すことで、自身の脳へ暗示をかけます。 するとその言葉通りに行動できるようになっていきます。

アファーメーションと二度寝を組み合わせる事こそがMILDの核であり成功の秘訣です。

ここで重要なのが実験でもあった通り、MILDを行ったあと5分以内に睡眠に入ることです。 このMILDを行ったあとというのは、今解説中のアファーメーションに入った段階から5分以内という意味です。

5分以内に眠ることが重要なので、早く眠る技術も大切になってきます。

MILDまとめ 諦めなければ必ず明晰夢は成功する

今回は初心者にこそおすすめの明晰夢テクニックMILDについてご紹介しました。 正しい方法で行えば約2人に1人が1週間のうちに明晰夢を見ることに成功します。

もし上手く行かなかったとしてもと悲観することはありません。

1週間で46%の人が見れたということは、ざっくり計算して1回のチャレンジで約8.5%の確率で成功しています。 例えば20回チャレンジすると約83%の確率で成功することになるんです。

20回でも駄目なら30回、40回とチャレンジすれば逆に失敗する方が難しくなります。 初めての明晰夢成功を目指して一緒に頑張りましょう!